【初心者向け】GUIとは?CUIとの違いから仕組みまでを図解で徹底解説!

【初心者向け】GUIとは?CUIとの違いから仕組みまでを図解で徹底解説!

【初心者向け】GUIとは?CUIとの違いから仕組みまでを図解で徹底解説!
疑問に思う顔
「GUIって、よく聞くけど、一体何の略?」
「エンジニアが使ってる、黒い画面(CUI)と何が違うの?」
「いつも使ってるスマホの画面も、GUIなの?」


私たちが毎日、当たり前のようにパソコンやスマートフォンを操り、仕事やプライベートを楽しめるのは、ある画期的な「発明」のおかげです。

その発明こそが、今回テーマにする**「GUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)」**です。

 

この記事では、プログラミング初心者の方が、ITの世界の「当たり前」を支える、このGUIという概念を深く理解できるように、わかりやすく具体的な例を交えながら解説していきます。

 

  • GUIの正体と、その革命性

  • エンジニアが使うCUI(CLI)との決定的な違い

  • GUIアプリケーションが動く、基本的な仕組み

  • プログラミング学習におけるGUI開発の魅力

 

 

GUIとは?「見て、触ればわかる」魔法のインターフェース

GUIとは?「見て、触ればわかる」魔法のインターフェース

 

まず、GUIはGraphical User Interfaceの略で、読み方は**「ジーユーアイ」または「グイ」**です。

日本語では「グラフィカル・ユーザー・インターフェース」と訳されます。

 

一言でいうと、GUIとは**「アイコンやボタン、ウィンドウといった、グラフィカル(絵や図)な要素を、マウスや指で直感的に操作することで、コンピューターと対話する方式」**のことです。

 

【GUIの世界の主役たち】

  • ウィンドウ (Window):アプリケーションが表示される「窓」。複数開いて、同時に作業ができます。

  • アイコン (Icon):ファイルやアプリを、小さな絵で表現したもの。ダブルクリックすれば、中身が開きます。

  • ボタン (Button):クリックすることで、特定のアクション(保存、送信など)を実行します。

  • メニュー (Menu):アプリケーションの機能を、リスト形式で表示したもの。

  • ポインタ (Pointer):マウスの動きに合わせて画面上を動く矢印。

 

これらのおなじみの要素で構成された、あなたが今使っているパソコンのデスクトップ画面や、スマートフォンのホーム画面そのものが、まさにGUIの代表例です。

 

GUIの最大の功績は、専門知識を持たない、ごく普通の人々でも、**「見て、触れば、何となく使い方がわかる」**という直感的な操作性を実現し、コンピューターを万人のものへと解放したことにあります。

 

CUI(CLI)との決定的な違い:マウスの世界 vs キーボードの世界

CUI(CLI)との決定的な違い:マウスの世界 vs キーボードの世界

 

GUIの概念をより深く理解するために、その対極にある**「CUI(キャラクタ・ユーザー・インターフェース)」**と比較してみましょう。CUIは、コマンドライン・インターフェース(CLI)とほぼ同じ意味で使われます。

 

  • CUI (Character User Interface) / CLI (Command Line Interface)

    • 意味:コマンド(命令)を、キーボードから文字(キャラクタ)として入力して操作するインターフェース。

    • 操作方法キーボードで、mkdir sampleのような決められた命令文を打ち込み、Enterキーを押す。

    • 見た目:映画でハッカーが使うような、「黒い画面」(ターミナルやコマンドプロンプト)。

 

【例:「sample」というフォルダを新しく作る場合】

  • GUIでの操作

    1. デスクトップの何もないところを右クリックする。

    2. メニューから「新規作成」→「フォルダー」をクリックする。

    3. 新しくできたフォルダの名前を、キーボードで「sample」と入力する。

  • CUIでの操作

    1. ターミナルを開く。

    2. キーボードでmkdir sample入力し、Enterキーを押す。

 

【比較まとめ】

項目 GUI (Graphical User Interface) CUI (Character User Interface)
操作方法 マウス、指、ペン キーボード
情報の表現 アイコン、ウィンドウなどグラフィカル 文字(テキスト)のみ
操作の直感性 高い(見てわかる) 低い(コマンドの知識が必要)
作業効率 直感的だが、繰り返し作業は遅い 習熟すれば、繰り返し作業は非常に速い
主な利用者 すべての一般ユーザー エンジニア、サーバー管理者など
例えるなら 誰でも運転できる**「オートマ車」** 性能を引き出せる**「マニュアル車」**

 

GUIが「万人向け」であるのに対し、CUIは「プロ向け」の、効率と自動化を極めるためのインターフェースと言えます。エンジニアは、これら2つのインターフェースを、目的に応じて巧みに使い分けているのです。

 

GUIアプリケーションが動く仕組み:イベント駆動という考え方

GUIアプリケーションが動く仕組み:イベント駆動という考え方

 

あなたがGUIアプリケーションのボタンをクリックしたとき、その裏側では何が起きているのでしょうか?

GUIのプログラムは、**「イベント駆動(Event-driven)」**という、CUIとは少し異なる考え方で動いています。

 

CUIのプログラムの多くは、上から下に、書かれた順番通りに処理が流れていきます。

一方、GUIアプリケーションは、

  1. まず、ウィンドウやボタンといった画面要素をすべて表示し、ユーザーからの「イベント(操作)」を、ひたすら待ち受けます。

  2. ユーザーが、ボタンを**「クリックした」、マウスを「動かした」、キーボードを「押した」といった、何らかのイベント**を発生させます。

  3. アプリケーションは、そのイベントを検知します。

  4. そして、**そのイベントに対応するように、あらかじめ登録しておいた処理(イベントハンドラ)**を実行します。

    • 例:「保存ボタンがクリックされたら、ファイルを保存する処理を呼び出す」

このように、プログラムの処理の流れが、ユーザーのアクション(イベント)によって決まるのが、「イベント駆動プログラミング」の大きな特徴です。

 

GUIアプリケーションは、このイベント駆動の仕組みの上に成り立っています。

 

GUIアプリケーション開発の魅力と、その世界

GUIアプリケーション開発の魅力と、その世界

 

プログラミングで、GUIを持つアプリケーション(GUIアプリ)を作ることは、初心者にとっても、非常に大きな魅力と達成感があります。

 

GUI開発の魅力

  • 成果が、目に見えてわかりやすい
    「黒い画面」に文字を表示するだけのプログラムに比べて、自分でデザインしたウィンドウが表示されたり、ボタンを押して絵が動いたりするのは、学習の成果が直感的にわかりやすく、モチベーションを維持しやすいです。

  • 多くの人に使ってもらえる
    あなたが作ったツールを、プログラミングを知らない家族や友人に使ってもらい、「便利だね!」と言ってもらえる。これは、GUIアプリ開発ならではの喜びです。

  • 創造性を発揮できる
    単にロジックを組み立てるだけでなく、ユーザーにとって「使いやすい」「見ていて楽しい」UI/UX(ユーザー体験)を考える、デザイン的な面白さもあります。

 

GUIアプリ開発で使われる、代表的な技術

GUIアプリは、動かす場所(プラットフォーム)によって、使われる言語や技術(フレームワーク)が異なります。

 

  • デスクトップアプリ(Windows, macOS, Linux)

    • Electron (JavaScript):VS CodeやSlackも作られている、Web技術で作る人気のフレームワーク。

    • .NET MAUI (C#):Microsoftが推進する、クロスプラットフォーム開発環境。

    • JavaFX / Swing (Java)

    • PyQt / Tkinter (Python)

  • スマートフォンアプリ(iOS, Android)

    • Swift / SwiftUI (iOS)

    • Kotlin (Android)

    • Flutter / React Native (クロスプラットフォーム)

  • Webアプリケーション

    • 私たちがブラウザで見ているWebページそのものが、最も身近なGUIです。HTML, CSS, JavaScriptが、その土台を築いています。

 

関連記事

「Rails? Laravel? なんだか難しそう…」 「なぜわざわざ新しいことを覚えないといけないの?」   そんな風に感じている方も多いのではないでしょうか。 プログラミングの基礎(HTML/CSSや、[…]

【プログラミング初心者必見】フレームワークとは?仕組みをわかりやすく解説&おすすめ3選

 

まとめ

まとめ

 

GUIは、コンピューターの歴史における、最も偉大な発明の一つです。

それは、専門家だけのものであったコンピューターを、**アイコンやウィンドウという「共通言語」**を通じて、私たちすべての一般ユーザーへと解放してくれました。

  • GUIは、グラフィカルで、直感的なインターフェース。

  • CUIは、テキストベースで、効率的なインターフェース。

  • GUIアプリは、「イベント駆動」で動いている。

 

あなたが今、この記事を読むために使っているブラウザも、この記事を書くために私が使っているテキストエディタも、すべてがGUIの恩恵の上に成り立っています。

 

プログラミングを学ぶということは、この便利なGUIアプリケーションを「使う側」から、その裏側の仕組みを理解し、自らの手で「創り出す側」へとステップアップしていきます。

まずは、HTMLとCSSで、自分だけの簡単なWebページという「GUI」を創り出すことから、始めてみませんか。

 

関連記事

HTML・CSSの勉強を始めたけど、どうやって勉強すればいいんだ? 効率的な勉強方法はないものか...   このような疑問に答えます。 「どうしてもプログラミングの勉強が続かない...」、「モチベーショ[…]

SEがおすすめする独学でHTML・CSSを効率的に勉強法する方法!「模写コーディング」