【初心者向け】PostgreSQLインストール方法を徹底解説!Windows/Mac対応 (2024年版)

【初心者向け】PostgreSQLインストール方法を徹底解説!Windows/Mac対応 (2024年版)

【初心者向け】PostgreSQLインストール方法を徹底解説!Windows/Mac対応 (2024年版)
困った顔で働く会社員のイラスト(男性)
「Ruby on RailsやDjangoの学習で、PostgreSQLが必要になった…」
「PostgreSQLをインストールしたいけど、手順がよくわからない!」
「MySQLとは、何が違うの?」

プログラミングでWebアプリケーション開発を学ぶ上で、MySQLと並んで、非常に人気の高いオープンソースのデータベース。

それが**「PostgreSQL(ポストグレスキューエル、通称:Postgres/ポストグレス)」**です。

 

PostgreSQLは、

  • オープンソースで無料:個人学習から大規模な商用システムまで、無料で利用できる。

  • 高機能で堅牢:複雑なデータ構造や、大規模なデータ処理に強く、データの堅牢性(壊れにくさ)に定評がある。

  • 標準SQLへの準拠度が高い:標準的なSQLの文法に忠実で、一度覚えれば他のデータベースにも応用しやすい。

といった特徴から、特にRuby on RailsやDjangoといったWebフレームワークを使った開発で、推奨データベースとして採用されることが多い、非常に重要な存在です。

 

この記事では、プログラミング知識ゼロの初心者の方でも、つまずくことなく、自分のパソコンにPostgreSQLの開発環境を構築できるように、全手順をわかりやすくスクリーンショットのイメージを交えながら、徹底的に解説していきます。

 

  • Windows編:公式インストーラーを使った簡単インストール

  • Mac編:Homebrewを使った簡単インストール

  • GUIツール「pgAdmin」の使い方と動作確認

 

 

【Windows編】公式インストーラーを使った簡単インストール

【Windows編】公式インストーラーを使った簡単インストール

 

WindowsへのPostgreSQLインストールは、必要なツール一式をまとめてインストールしてくれる公式のインストーラーを使うのが、最も簡単で確実です。

 

Step 1: インストーラーのダウンロード

1.公式サイトにアクセス

PostgreSQLの公式サイトのダウンロードページにアクセスします。

 

2.OSを選択

Windowsのアイコンをクリックします。

PostgreSQLの公式サイトのダウンロードページにアクセスします。 Windowsのアイコンをクリックします。

 

3.インストーラーのダウンロードページへ

「Interactive Installer by EDB」のセクションにある**「Download the installer」**というリンクをクリックします。

「Interactive Installer by EDB」のセクションにある**「Download the installer」**というリンクをクリックします。

 

4.バージョンとOSを選択してダウンロード

最新版のPostgreSQL(記事執筆時点では16など)と、お使いのWindowsのバージョン(Windows x86-64)を選択し、「DOWNLOAD NOW」ボタンをクリックします。ダウンロードには少し時間がかかります。

最新版のPostgreSQL(記事執筆時点では16など)と、お使いのWindowsのバージョン(Windows x86-64)を選択し、「DOWNLOAD NOW」ボタンをクリックします。ダウンロードには少し時間がかかります。

 

Step 2: インストーラーの実行と設定

1.インストーラーを起動

ダウンロードした.exeファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。「Next」をクリックして進みます。

ダウンロードした.exeファイルをダブルクリックして、インストーラーを起動します。

「Next」をクリックして進みます。

 

2.インストール先の指定

「Installation Directory」では、インストール先のフォルダを指定します。基本的にはデフォルトのままで「Next」をクリックします。

 

「Installation Directory」では、インストール先のフォルダを指定します。基本的にはデフォルトのままで「Next」をクリックします。

 

3.コンポーネントの選択

「Select Components」画面では、インストールするツールを選択します。

  • PostgreSQL Server:データベース本体(必須)
  • pgAdmin 4:データベースをGUI(グラフィカルな画面)で操作できる超便利ツール(必須)
  • Stack Builder:追加ツールをインストールするためのもの(チェックを外してもOK)
  • Command Line Tools:コマンドで操作するためのツール(必須)

 

初心者は、すべてにチェックが入った状態で「Next」をクリックするのがおすすめです。

 

「Select Components」画面では、インストールするツールを選択します。 PostgreSQL Server:データベース本体(必須) pgAdmin 4:データベースをGUI(グラフィカルな画面)で操作できる超便利ツール(必須) Stack Builder:追加ツールをインストールするためのもの(チェックを外してもOK) Command Line Tools:コマンドで操作するためのツール(必須) 初心者は、すべてにチェックが入った状態で「Next」をクリックするのがおすすめです。

4.データディレクトリの指定

「Data Directory」では、データベースのデータを保存するフォルダを指定します。こちらもデフォルトのままで「Next」をクリックします。

「Data Directory」では、データベースのデータを保存するフォルダを指定します。こちらもデフォルトのままで「Next」をクリックします。

 

5.スーパーユーザーのパスワード設定(最重要!)

「Password」画面で、PostgreSQLの最高管理者(スーパーユーザー、デフォルト名はpostgres)のパスワードを設定します。

  • 忘れない、かつ、推測されにくいパスワードを入力してください。

  • このパスワードは、後で何度も使います。必ずメモしておいてください。

「Password」画面で、PostgreSQLの最高管理者(スーパーユーザー、デフォルト名はpostgres)のパスワードを設定します。 忘れない、かつ、推測されにくいパスワードを入力してください。 このパスワードは、後で何度も使います。必ずメモしておいてください。

 

6.ポート番号の指定

「Port」画面では、PostgreSQLが通信に使うポート番号を指定します。特別な理由がなければ、デフォルトの「5432」のまま「Next」をクリックします。

「Port」画面では、PostgreSQLが通信に使うポート番号を指定します。特別な理由がなければ、デフォルトの「5432」のまま「Next」をクリックします。

 

7.ロケールの指定

「Advanced Options」画面では、言語設定(ロケール)を指定します。デフォルトの「Default locale」のままで「Next」をクリックします。

「Advanced Options」画面では、言語設定(ロケール)を指定します。デフォルトの「Default locale」のままで「Next」をクリックします。

 

8.インストール内容の確認と実行

「Pre Installation Summary」画面で、これまでの設定内容を確認し、「Next」をクリックします。

「Pre Installation Summary」画面で、これまでの設定内容を確認し、「Next」をクリックします。

 

「Ready to Install」画面で、「Next」をクリックすると、インストールが開始されます。完了まで数分かかります。

「Ready to Install」画面で、「Next」をクリックすると、インストールが開始されます。完了まで数分かかります。

 

9.インストール完了

「Completing the PostgreSQL Setup Wizard」画面が表示されれば、インストールは完了です。「Stack Builder」を起動するか聞かれますが、チェックを外して「Finish」をクリックしてOKです。

「Completing the PostgreSQL Setup Wizard」画面が表示されれば、インストールは完了です。「Stack Builder」を起動するか聞かれますが、チェックを外して「Finish」をクリックしてOKです。

 

 

【Mac編】Homebrewを使った簡単インストール

【Mac編】Homebrewを使った簡単インストール

 

MacへのPostgreSQLインストールは、macOS用のパッケージ管理ツールである**「Homebrew(ホームブリュー)」**を使うのが、最も簡単で、後の管理も楽になります。

Step 1: Homebrewのインストール(未導入の場合)

まず、Homebrewがインストールされているかを確認します。

「ターミナル」アプリを起動し、以下のコマンドを入力してください。

Generated bash

brew -v

「command not found」と表示された場合は、Homebrewの公式サイトにアクセスし、トップページに表示されているインストールコマンドをターミナルに貼り付けて実行してください。

 

Step 2: HomebrewでPostgreSQLをインストール

Homebrewの準備ができたら、PostgreSQLのインストールはコマンド一行で完了します。

ターミナルで、以下のコマンドを実行してください。

Generated bash

brew install postgresql

 

postgresql@16のように、バージョンを指定することもできますが、通常は指定なしで最新版がインストールされます。

 

Step 3: PostgreSQLの初期設定と起動

1.データベースの初期化

インストール後、初回のみデータベースクラスタ(データを格納する領域)の初期化が必要です。

ターミナルに表示される指示に従うか、以下のコマンドを実行します。(バージョン16の部分は、インストールしたものに合わせてください

Generated bash

initdb /opt/homebrew/var/postgresql@16

2.PostgreSQLサーバーの起動

以下のコマンドで、PostgreSQLサーバーを起動します。(PCを再起動しても自動で起動するようになります)

Generated bash

brew services start postgresql

「Successfully started postgresql」と表示されればOKです。

 

2.スーパーユーザーのパスワード設定

インストール直後は、スーパーユーザー(postgres)にパスワードが設定されていません。セキュリティのために設定しておきましょう。

  • まず、以下のコマンドでPostgreSQLに接続します。

Generated bash

psql postgres
 
  • postgres=#というプロンプトが表示されたら、以下のコマンドでパスワードを設定します。‘your_password’の部分を、実際に設定したいパスワードに置き換えてください。

Generated sql

\password postgres

新しいパスワードを2回入力すると、設定が完了します。\qと入力して、一旦psqlを終了します。

 

【共通】GUIツール「pgAdmin」での動作確認

【共通】GUIツール「pgAdmin」での動作確認

 

コマンドライン(黒い画面)での操作も重要ですが、初心者はまず、GUI(グラフィカルな画面)ツールを使って、データベースがどうなっているのかを視覚的に確認するのがおすすめです。

Windows版では自動でインストールされています。Macユーザーは、pgAdminの公式サイトから別途ダウンロードしてインストールしてください。

 

pgAdminでサーバーに接続する

1.pgAdminを起動する

インストールされた「pgAdmin 4」を起動します。※初回の起動時には少し時間がかかります。

インストールされた「pgAdmin 4」を起動します。※初回の起動時には少し時間がかかります。

 

初回起動時に、pgAdmin自体にログインするための「マスターパスワード」の設定を求められたら、設定してください。※メモを忘れずに

 

2.新しいサーバーを登録

左側のブラウザツリーで「Servers」を右クリックし、「Register」→「Server…」を選択します。

左側のブラウザツリーで「Servers」を右クリックし、「Register」→「Server...」を選択します。

 

 

3.接続情報を入力して保存

  • 「General」タブ
    • Namelocalhost(好きな名前でOK)

「General」タブ Name: localhost(好きな名前でOK)

 

  • 「Connection」タブ
    • Host name/addresslocalhost
    • Port5432
    • Maintenance databasepostgres
    • Usernamepostgres
    • Password: インストール時に設定したスーパーユーザーのパスワードを入力します。

「Save」ボタンをクリックします。

「Connection」タブ Host name/address: localhost Port: 5432 Maintenance database: postgres Username: postgres Password: インストール時に設定したスーパーユーザーのパスワードを入力します。 「Save」ボタンをクリックします。

 

 

 

4.接続

左側のツリーにlocalhostというサーバーが追加され、エラーなく展開できれば、接続成功です!

左側のツリーにlocalhostというサーバーが追加され、エラーなく展開できれば、接続成功です!

 

最初のデータベースとテーブルを作ってみよう

最初のデータベースとテーブルを作ってみよう

 

詳しく解説している記事はコチラ

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1.データベースの作成

追加したサーバーの下にある「Databases」を右クリックし、「Create」→「Database…」を選択します。

追加したサーバーの下にある「Databases」を右クリックし、「Create」→「Database...」を選択します。


「Database」に「testdb」などと好きな名前を入力し、「Save」をクリックします。新しいデータベースが作成されます。

「Database」に「testdb」などと好きな名前を入力し、「Save」をクリックします。新しいデータベースが作成されます。

 

 

2.テーブルの作成

作成した「testdb」を展開し、「Schemas」→「public」→「Tables」を右クリックし、「Create」→「Table…」を選択します。

作成した「testdb」を展開し、「Schemas」→「public」→「Tables」を右クリックし、「Create」→「Table...」を選択します。

 

「General」タブで、テーブル名(例:users)を入力。

「General」タブで、テーブル名(例:users)を入力。

 

「Columns」タブで、「+」ボタンを押し、id(データ型: integer)、name(データ型: text)といったカラムを追加します。

「Save」をクリックすると、テーブルが作成されます。

「Columns」タブで、「+」ボタンを押し、id(データ型: integer)、name(データ型: text)といったカラムを追加します。 「Save」をクリックすると、テーブルが作成されます。

 

これで、あなたはGUIツールを使って、PostgreSQL上に自分だけのデータベースとテーブルを作成することができました。

これで、あなたはGUIツールを使って、PostgreSQL上に自分だけのデータベースとテーブルを作成することができました。

 

最初に行うべき設定についてはコチラ

「PostgreSQLをインストールしたけど、この後どうすればいいの?」「黒い画面(コマンドライン)での操作は、難しくてよくわからない…」「自分のアプリケーション専用の、データベースやユーザーを作るには?」   高[…]

【PostgreSQL初心者必見】インストール後にやるべき初期設定5選!pgAdminで簡単管理

 

 

まとめ

まとめ

 

PostgreSQLのインストールは、

  • Windowsでは**「公式インストーラー」**

  • Macでは**「Homebrew」**

という、便利なツールを使えば、手順通りに進めるだけで、誰でも確実に行うことができます。

 

特に、インストール中に設定するスーパーユーザー**postgresの「パスワード」**は、データベース世界の「マスターキー」です。絶対に忘れないように、大切に保管してください。

 

そして、**「pgAdmin」**というGUIツールは、データベースの複雑な構造を視覚的に理解する上で、初心者にとって最強の相棒となります。

 

高機能で堅牢なPostgreSQLの環境を手に入れたあなたは、もう本格的なWebアプリケーション開発の世界への扉の前に立っています。

さあ、この新しい基地で、データベースを操る楽しさを存分に味わってください!

 

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