
「Eclipse(エクリプス)が定番らしいけど、インストールが難しそう…」
「インストールしたら、全部英語で、どこを触ればいいかわからない!」
Javaという、強力で、本格的なプログラミング言語を学ぶ旅に出る時、その冒険を力強くサポートしてくれる、信頼できる「相棒」が必要になります。
その相棒こそが、**「IDE(統合開発環境)」**です。
そして、数あるJavaのIDEの中でも、長年にわたり、世界中のJava開発者から、教育現場からプロの最前線まで、絶大な信頼と実績を誇る、王道中の王道。それが、**「Eclipse(エクリプス)」**です。
この記事では、プログラミング知識ゼロの初心者の方でも、つまずくことなく、この強力な開発環境を手にすることができるように、全手順をわかりやすく、スクリーンショットのイメージを交えながら、徹底的に解説していきます。もう、複雑な設定で悩む必要はありません。この記事を読めば、あなたのPCは、今日から本格的なJava開発ステーションになります。
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なぜ、EclipseがJava学習の「最適解」なのか?
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日本語化で失敗しない、「Pleiades All in One」を使った最も簡単なインストール手順
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インストール後の、基本的な使い方
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最初のプログラム「Hello, World!」を実行するまで
なぜ、EclipseがJava学習の「最適解」なのか?
Eclipseは、単なるテキストエ-fィタではありません。Java開発に特化した、ありとあらゆる便利な機能が詰まった**「究極の作業場」**です。
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無料で、オープンソース:これだけの高機能でありながら、完全に無料で利用できます。
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強力なコード補完とエラーチェック:あなたがコードを書いている最中から、文法のミスをリアルタイムで指摘してくれたり、入力候補を賢く表示してくれたりします。これにより、初心者が陥りがちな、単純なタイプミスによるエラーを、劇的に減らすことができます。
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高機能なデバッグツール:プログラムが思った通りに動かない時、プログラムを一行ずつ止めながら、変数の値がどう変化しているかを追跡できる「デバッグ」機能は、バグの原因を特定するための、最強の武器です。
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豊富なプラグイン:後から「プラグイン」という拡張機能を追加することで、Java以外の言語(PHP, Pythonなど)の開発や、様々なツールとの連携も可能になります。
最も簡単で、確実なインストール方法:「Pleiades All in One」
「Eclipseをインストールして、日本語化プラグインを入れて…」
かつては、Eclipseの導入には、いくつかの手順が必要で、初心者がつまずきやすいポイントでした。
これは、あとから導入しないといけないプラグインなどが、最初から、すべて一つにまとまって、完璧に設定された状態で提供されている、日本語話者のための、究極のオールインワンパッケージです。
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Eclipse本体
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日本語化プラグイン(Pleiades)
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Java開発に便利な、様々なプラグイン
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JDK(Java Development Kit)
【Windows / Mac共通】「Pleiades All in One」のインストール手順
Step 1: 「Pleiades All in One」のダウンロード
1.公式サイトにアクセス
**「Pleiades All in One Eclipse ダウンロード」**で検索するか、Mergedoc Projectのサイトに直接アクセスします。
2.最新版のJavaエディションを選択
ページの中から、一番上に表示されている、最新のEclipseのバージョンを探します。(例:「Eclipse 2025」など)
そして、開発したい言語の列から「Java」を選びます。
お使いのOS(Windows 64bit / Mac 64bit)に合った、ダウンロードリンクをクリックしてください。ダウンロードには、ファイルサイズが大きいため、少し時間がかかります(15~30分程度)。
Step 2: ファイルの解凍(展開)と配置
ダウンロードされたファイルは、ZIP形式で圧縮されています。
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解凍先のフォルダパスを、絶対に長くしないこと!
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Windowsでは、フォルダの階層が深すぎると、ファイルパスの長さ制限に引っかかり、解凍に失敗したり、後でEclipseが正常に動作しなくなったりする原因になります。
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C:\ドライブの直下など、できるだけ浅い階層に、**pleiades**といった、半角英数字のシンプルな名前のフォルダを作成し、その中に、zipファイルを移動させてから、解凍してください。(例:C:\pleiades)
- フォルダのパス内に全角文字を存在させないこと。パス内に全角文字(日本語など)があると誤作動の元になります。(日本語はNG)
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Windows標準の解凍機能は使わない!
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Windowsに標準で搭載されている解凍機能では、長いファイルパスに対応できず、失敗することがあります。
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**「7-Zip」や「Bandizip」**といった、無料の高機能な解凍ソフトを別途インストールし、それを使って解凍することを、推奨します。
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1.C:\ドライブの直下に**pleiades**といった、半角英数字のシンプルな名前のフォルダを作成
2.作成したフォルダにダウンロードした「Pleiades All in One」を移動し、ダブルクリックして実行
3.何も変更せずに「解凍」ボタンをクリック
Step 3: Eclipseの起動とワークスペースの設定
1.Eclipseを起動する
解凍してできたpleiadesフォルダの中の、eclipseフォルダを開きます。
その中にある、eclipse.exe(Macの場合は**Eclipse.app**)をダブルクリックして、Eclipseを起動します。
2.ワークスペースの指定
初回起動時に、「ワークスペース・ランチャー」というウィンドウが表示されます。
**「ワークスペース」**とは、あなたがこれから作成する、Javaのプロジェクトやソースコードを、保存しておくための、作業フォルダのことです。
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デフォルトのままでも構いませんが、自分で分かりやすい場所(例:C:\Users\あなたの名前\workspace)を指定することもできます。
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「この選択をデフォルトとして使用し、今後この質問を表示しない」にチェックを入れておくと、次回から、このウィンドウは表示されなくなります。
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「起動」ボタンをクリックします。
3.しばらく待って、日本語化された、Eclipseのメイン画面(ようこそ画面)が表示されれば、インストールは無事に完了です!
【基本の使い方】最初のプログラム「Hello, World!」を実行しよう!
開発環境が整ったら、いよいよ、プログラマーの誰もが通る道、「Hello, World!」プログラムを実行してみましょう。
1.プロジェクトの作成
- Eclipseのメニューから「ファイル」→「新規」→「Java プロジェクト」を選択します。
- 「プロジェクトの作成」ウィンドウが表示されたら、「プロジェクト名」に「MyFirstProject」などと、分かりやすい名前を入力します。
- 「実行環境 JRE の使用」は、デフォルトのままでOK ※別のバージョンが良い場合、環境に合わせてJDKが選択してください。
- 「完了」ボタンをクリックします。
2.クラスの作成
- 画面左側の「パッケージ・エクスプローラー」ビューに、作成した「MyFirstProject」が表示されます。
- プロジェクト名の中にある**src**フォルダを右クリックし、「新規」→「クラス」を選択します。
- 「新規 Java クラス」ウィンドウで、「名前」に**HelloWorld**と入力します。(Javaでは、クラス名の先頭は大文字にするのが慣習です)
- 「どのメソッド・スタブを作成しますか?」という項目で、**public static void main(String[] args)**のチェックボックスに、必ずチェックを入れてください。これが、プログラムの実行開始点となります。
- 「完了」ボタンをクリックします。
3.コードの記述
エディタ画面に、HelloWorld.javaというファイルが開き、クラスのひな形が表示されます。
mainメソッドの中({と}の間)に、以下のコードを一行だけ、書き加えてください。
Java
public class HelloWorld {
public static void main(String[] args) {
// TODO 自動生成されたメソッド・スタブ
// ↓ この一行を追加する
System.out.println("Hello, Eclipse World!");
}
}
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プログラムの実行
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コードを書き終えたら、上部のツールバーにある、**緑色の丸い「実行」ボタン(再生マーク)**をクリックします。
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または、エディタ上で右クリックし、「実行」→「Java アプリケーション」を選択します。
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結果の確認
画面下部の「コンソール」ビューに、**「Hello, Eclipse World!」**と表示されれば、大成功です!
「Eclipseをインストールしたけど、何から手をつければいいの?」「文字化けでエラーが出て、やる気がなくなってしまった…」「もっと見た目をカッコよくしたり、便利に使ったりする方法はないの?」 Java開発の王[…]
まとめ
Eclipseのインストールは、**「Pleiades All in One」**という、日本の開発者コミュニティによる、素晴らしいパッケージのおかげで、もはや難しい作業ではありません。
たったこれだけのことで、あなたは、プロのJava開発者が使うのと同じ、強力で、快適な開発環境を、今日から手に入れることができます。
環境構築は、プログラミング学習の旅における、最初の、そして一度きりの儀式です。
この強力な「作業場」さえ手に入れてしまえば、あとは、Javaという、奥深く、そしてパワフルな言語の世界を、思う存分、探求していくだけです。
さあ、あなたのPCでEclipseを起動して、記念すべき第一歩を踏み出しましょう!
「プログラミングを始めたいけど、どの言語がいいんだろう?」「Javaは求人が多いって聞くけど、なんだか難しそう…」 そんなふうに思っているプログラミング初心者の方へ。Javaは、確かに学ぶべきことが多い言語です[…]