【初心者向け】CSSとは?書き方からセレクタの基本までわかりやすく解説!

【初心者向け】CSSとは?書き方からセレクタの基本までわかりやすく解説!

【初心者向け】CSSとは?書き方からセレクタの基本までわかりやすく解説!
疑問に思う顔
「HTMLだけで作ったWebページって、なんだか味気ない…」
「文字の色を変えたり、おしゃれなレイアウトにしたりするには、どうすればいいの?」

 

HTMLを学び、Webページの「骨格」を作れるようになったあなたが、次に出会う魔法の言語。それが**「CSS(シー・エス・エス)」**です。

 

一言でいうと、CSSとは**「HTMLで作られたWebページの骨格に対して、『見た目』や『デザイン』を施し、美しく装飾するための言語」**のことです。

 

この記事では、プログラミング知識ゼロの初心者の方でも、CSSの本質がスッキリと理解できるように、を、**「家づくり」**に例えながら、わかりやすく徹底的に解説していきます。

 

  • CSSの役割と、HTMLとの関係

  • CSSの基本的な書き方(セレクタ・プロパティ・値)

  • CSSをHTMLに読み込ませる3つの方法

  • なぜCSSを使うことが重要なのか?

 

 

CSSの正体:Webページの「内装デザイナー」

CSSの正体:Webページの「内装デザイナー」

 

まず、CSSはCascading Style Sheets(カスケーディング・スタイル・シート)の略です。(「カスケーディング」の意味は後で重要になりますが、今は「スタイルシート」=「見た目を定義する書類」と覚えておけばOKです)

 

家づくりに例えるなら、

  • HTML:柱、梁、壁、床といった、家の**「骨格」**を作る。

  • CSS:その骨格に対して、「この壁は白く塗ろう」「この床はフローリングにしよう」「この部屋の照明はおしゃれなペンダントライトにしよう」と、**「内装デザイン」**を施す。

 

HTMLだけで作られたページは、情報(構造)はありますが、白黒で文字が並んでいるだけの、無機質な「コンクリート打ちっぱなしの建物」のようなものです。

そこにCSSという「内装デザイナー」が加わることで、Webページは色鮮やかで、魅力的で、そしてユーザーが情報を読みやすい、快適な空間へと生まれ変わるのです。

 

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CSSの基本的な書き方:誰に、何を、どうする?

CSSの基本的な書き方:誰に、何を、どうする?

 

CSSの書き方は、非常にシンプルで、たった一つの基本ルールを覚えればOKです。

それは、**「誰に(セレクタ)」「何を(プロパティ)」「どうする(値)」**という3つの要素で構成される、というルールです。

 

セレクタ {
  プロパティ: 値;
}
h1 {
  color: blue;
  font-size: 32px;
}
 

このコードを分解してみましょう。

  • h1 → セレクタ (Selector)

    • 「誰に」スタイルを適用するか、その対象を指定します。ここでは「HTMLの中の、すべての<h1>タグ」が対象です。CSSの学習は、このセレクタをいかに使いこなすかが鍵となります。

  • color / font-size → プロパティ (Property)

    • 「何を」変更したいか、そのデザインの項目を指定します。colorは「文字色」、font-sizeは「文字の大きさ」を指定するプロパティです。他にも、背景色を指定するbackground-colorや、横幅を指定するwidthなど、何百種類ものプロパティがあります。

  • blue / 32px → 値 (Value)

    • 「どうする」か、その具体的な設定内容を指定します。colorプロパティにblueという値を設定することで、「文字色を青に」なります。font-sizeプロパティに32pxという値を設定することで、「文字の大きさを32ピクセルに」なります。

  • { } / : / ;

    • { }(波括弧):セレクタに対するスタイルの指定は、この中に書きます。

    • :(コロン):プロパティと値の間に書きます。

    • ;(セミコロン):一つのスタイルの指定が終わったら、必ず末尾につけます。複数のスタイルを指定する場合は、これで区切ります。

 

この**「セレクタ { プロパティ: 値; }」**という基本形さえ覚えてしまえば、あとは様々なセレクタの指定方法と、プロパティの種類を覚えていくだけです。

 

セレクタの種類:デザインしたい場所を正確に狙い撃つ!

セレクタには、様々な指定方法があります。

 

  • タグ名セレクタh1pのように、HTMLタグ名を直接指定。

    p {
      color: gray; /* すべてのpタグの文字を灰色に */
    }
     
  • クラスセレクタ:HTML側でclass=”クラス名”と名付けた要素だけを指定。最もよく使う、超重要なセレクタです。名前の前に.(ドット)をつけます。

.main-title {
  color: navy; /* main-titleクラスがついた要素だけを紺色に */
}
.text-important {
  font-weight: bold; /* text-importantクラスがついた要素だけを太字に */
}
  • IDセレクタ:HTML側でid=”ID名”と名付けた、ページ内でたった一つしか存在しない要素を指定。名前の前に#(シャープ)をつけます。
<div id="header">ヘッダー部分</div>

 

#header {
  width: 100%; /* headerというIDを持つ要素の横幅を100%に */
}

CSSをHTMLに読み込ませる3つの方法

Checklist

 

CSSを書いただけでは、デザインは反映されません。作成したCSSを、HTMLファイルに「これはあなたのデザインですよ」と教えてあげる必要があります。

その方法には、3つのレベルがあります。

 

1. 外部スタイルシート(推奨される、最も一般的な方法)

CSSのコードを、.cssという拡張子の付いた、HTMLとは別のファイルに保存し、HTMLの<head>タグ内で読み込む方法です。

 

style.css

h1 {
  color: blue;
}

index.html

<head>
  <link rel="stylesheet" href="style.css">
</head>
  • メリット

    • HTML(構造)とCSS(見た目)を完全に分離できるため、管理が非常にしやすい

    • 一つのCSSファイルを、複数のHTMLファイルで使い回せる。

 

2. 内部スタイルシート

HTMLファイルの<head>タグ内に、<style>タグを使って直接CSSを書き込む方法です。

 

index.html

<head>
  <style>
    h1 {
      color: blue;
    }
  </style>
</head>
  • メリット:HTMLファイルだけで完結するので、手軽。

  • デメリット:他のHTMLファイルで同じデザインを使い回せない。

 

3. インラインスタイル

HTMLのタグに、style属性として直接CSSを書き込む方法です。

 

index.html

<body>
  <h1 style="color: blue;">こんにちは</h1>
</body>
  • メリット:特定の要素一つだけ、ピンポイントでスタイルを変えたい場合に便利。

  • デメリット:HTMLとCSSが混在し、後から修正するのが非常に大変になるため、多用は避けるべきとされています。

 

基本は「外部スタイルシート」を使う、と覚えておきましょう。

 

なぜCSSを使うのか?HTMLに直接書かない理由

疑問に思う顔
「昔のHTMLみたいに、<font color=”red”>みたいに、HTMLに直接色を指定しちゃダメなの?」

良い質問です。その理由は、Web制作の基本理念である**「構造と見た目の分離」**にあります。

 

もし、サイト全体の「見出しの色を、青から緑に変えたい」という修正依頼が来たとします。

HTMLの<h1>タグ一つひとつに、style=”color: blue;”と書いていたら、サイト内のすべてのページの、すべての<h1>タグを探し出して、一つずつcolor: green;に書き換えなければなりません。100ページあったら、100回以上の修正作業が必要です。

 

しかし、外部スタイルシートを使っていれば、


style.css

/* この一行を書き換えるだけ! */
h1 {
  color: green; /* blueからgreenに変更 */
}

このように、CSSを使うことで、

  • メンテナンス性が劇的に向上する

  • デザインの統一性を保ちやすい

  • HTMLが構造に専念でき、コードがシンプルになる

といった、計り知れないメリットがあるのです。

 

まとめ:CSSは、Webを豊かにするデザインの言語

まとめ:CSSは、Webを豊かにするデザインの言語

 

CSSは、HTMLという「骨格」に、命と個性を吹き込むための、強力でクリエイティブな言語です。

 

  • CSSは、Webページの「見た目」を担当する。

  • 「セレクタ { プロパティ: 値; }」 というシンプルなルールで記述する。

  • HTML(構造)とCSS(見た目)を分離して管理することが、効率的なWeb制作の鍵。

 

HTMLの学習を終えたら、次はこのCSSの世界に飛び込んでみましょう。文字の色を変える、背景に画像を入れる、ボタンのデザインを整える…。一つひとつ、自分の手でWebページが美しくなっていく過程は、プログラミング学習の中でも、特に楽しさを実感できる瞬間です。

 

HTMLとCSS。この2つの言語をマスターすれば、あなたはもう、自分だけのオリジナルなWebサイトを、自由にデザインし、創造することができるようになります。

 

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