【PostgreSQL初心者必見】インストール後にやるべき初期設定5選!pgAdminで簡単管理

【PostgreSQL初心者必見】インストール後にやるべき初期設定5選!pgAdminで簡単管理

【PostgreSQL初心者必見】インストール後にやるべき初期設定5選!pgAdminで簡単管理
困った顔で働く会社員のイラスト(男性)
「PostgreSQLをインストールしたけど、この後どうすればいいの?」
「黒い画面(コマンドライン)での操作は、難しくてよくわからない…」
「自分のアプリケーション専用の、データベースやユーザーを作るには?」

 

高機能で堅牢なオープンソースデータベース「PostgreSQL」。そのインストール、おめでとうございます!あなたは今、プロのWeb開発者が愛用する、本格的なデータベース環境を手に入れたことになります。

 

しかし、インストールしただけのPostgreSQLは、例えるなら**「更地の土地を手に入れた」だけの状態。そこに家(アプリケーション)を建てるには、まず「土地の区画整理」「水道・ガス工事」といった、いくつかの初期設定**が必要になります。

 

まだインストールできていない人はコチラ

「Ruby on RailsやDjangoの学習で、PostgreSQLが必要になった…」「PostgreSQLをインストールしたいけど、手順がよくわからない!」「MySQLとは、何が違うの?」 プログラミングでWebアプリケ[…]

【初心者向け】PostgreSQLインストール方法を徹底解説!Windows/Mac対応 (2024年版)

 

 

この記事では、プログラミング初心者の方が、PostgreSQLを使い始める前の「最初のつまずき」を解消できるように、「これだけは、絶対に最初にやっておくべき!」という、必須の初期設定と基本操作を5つのステップに厳選して、どこよりも分かりやすく、ステップ・バイ・ステップで解説していきます。
コマンドライン(黒い画面)を一切使わなくても、本格的なデータベース管理の第一歩が踏み出せます。

 

  • なぜ、その設定が必要なのか?

  • 最強のGUIツール「pgAdmin」を使った、具体的な設定手順

 

前提:GUIツール「pgAdmin」を使おう!

前提:GUIツール「pgAdmin」を使おう!

 

この記事では、すべての操作を**「pgAdmin」という、PostgreSQLに公式で付属している、非常に高機能なGUI(グラフィカル・ユーザー・インターフェース)管理ツール**を使って行います。

 

コマンドラインでの操作も強力ですが、データベースの構造や、ユーザー、権限といった複雑な概念は、まずpgAdminのような視覚的なツールを使って**「目で見て理解する」**のが、初心者にとって最も確実で、挫折の少ない学習方法です。


Windows版のインストーラーなら、PostgreSQLと一緒にインストールされているはずです。Macユーザーの方も、公式サイトから簡単にインストールできるので、必ず準備しておきましょう。

 

pgAdminのインストール方法の詳細はコチラの記事の後半

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【初心者向け】PostgreSQLインストール方法を徹底解説!Windows/Mac対応 (2024年版)

 

設定1:【基本のき】pgAdminでサーバーに接続しよう

設定1:【基本のき】pgAdminでサーバーに接続しよう

 

まずは、インストールしたPostgreSQLサーバーに、pgAdminから接続(ログイン)します。

 

手順

  1. pgAdminを起動する

    • インストールされた「pgAdmin 4」を起動します。初回起動時に、pgAdmin自体にログインするための「マスターパスワード」の設定を求められるので、忘れないものを設定してください。

  2. サーバー接続を確認

    • 通常、ローカルPCにインストールした場合、左側のブラウザツリーに「PostgreSQL XX」というサーバーが自動で登録されています。

    • クリックして展開しようとすると、パスワードの入力を求められます。ここに、PostgreSQLをインストールした際に設定した、スーパーユーザーpostgresのパスワードを入力します。

    • エラーなく、サーバーの中身(Databasesなど)が表示されれば、接続は成功です。

 

もし、サーバーが登録されていない場合は、「Servers」を右クリック → 「Register」 → 「Server…」と進み、「Connection」タブで、Host nameにlocalhost、Usernameにpostgres、そして設定したパスワードを入力して、手動で登録してください。

設定2:アプリケーション専用の「データベース」を作成しよう

設定2:アプリケーション専用の「データベース」を作成しよう

 

インストール直後のPostgreSQLには、「postgres」という名前の、管理用のデフォルトデータベースしかありません。

ここに、あなたの学習用アプリケーションや、Webサービスのデータを、直接保存するのは、良い習慣ではありません。

 

例えるなら、家の「リビング(管理用DB)」に、仕事の書類も、趣味の道具も、すべてごちゃ混ぜに置くようなもの。

そこで、**アプリケーションごとに、専用の「部屋(データベース)」**を用意してあげましょう。

手順

  1. データベース作成画面を開く

    • pgAdminのブラウザツリーで、接続したサーバーの下にある**「Databases」を右クリックし、「Create」→「Database…」**を選択します。

  2. データベース名を入力

    • 「Create – Database」ウィンドウが表示されます。

    • 「General」タブの**「Database」の欄に、これから作るアプリケーションにちなんだ、分かりやすい名前を入力します。例えば、ブログアプリならblog_app_db、ECサイトならec_site_dbといった具合です。今回は、練習としてtest_app_db**と入力しましょう。

  3. 所有者を指定

    • 「Owner」のドロップダウンリストで、所有者をpostgres(スーパーユーザー)のままにしておきます。

  4. 作成を実行

    • 「Save」ボタンをクリックします。

    • ブラウザツリーの「Databases」の下に、test_app_dbという、新しいデータベースが追加されれば、成功です!

 

データベースの作成方法の詳細はコチラの記事の後半

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設定3:アプリケーション専用の「ログインユーザー」を作成しよう

設定3:アプリケーション専用の「ログインユーザー」を作成しよう

 

次に、非常に重要な設定です。

データベースの操作には、必ず「ユーザー」としてログインする必要があります。しかし、何でもできてしまう最高権力者**「スーパーユーザー(postgres)」**を、日常的にアプリケーションから使うのは、セキュリティ上、非常に危険です。

 

例えるなら、家のすべての部屋の鍵を開けられる「マスターキー」で、普段の生活を送るようなもの。もし、その鍵を落としたら、家中の財産が盗まれてしまいます。

そこで、普段使い用として、**「特定の部屋(データベース)にしか入れない、権限が制限された、専用の合鍵(ログインユーザー)」**を作成します。

 

手順

  1. ログインロール作成画面を開く

    • pgAdminのブラウザツリーで、サーバーのトップレベルにある**「Login/Group Roles」を右クリックし、「Create」→「Login/Group Role…」**を選択します。

  2. ユーザー名を入力

    • 「General」タブの**「Name」**に、新しいユーザーの名前を入力します。test_app_userなど、データベース名と関連付けると分かりやすいです。

  3. パスワードを設定

    • **「Definition」**タブに切り替えます。

    • **「Password」**の欄に、このユーザー専用の、強力なパスワードを入力し、必ずメモしておきます。

  4. ログイン権限を与える

    • **「Privileges」**タブに切り替えます。

    • **「Can log in?」のスイッチが「Yes」**になっていることを確認します。これが「No」だと、ログインできない、ただの役割(ロール)になってしまいます。

  5. 作成を実行

    • 「Save」ボタンをクリックします。

    • 「Login/Group Roles」の下に、test_app_userが追加されれば、成功です。

 

設定4:ユーザーに、データベースへの「アクセス権限」を与えよう

設定4:ユーザーに、データベースへの「アクセス権限」を与えよう

 

専用のデータベースと、専用のユーザー。これで、家と合鍵の準備ができました。

しかし、このままでは、まだtest_app_userは、test_app_dbという部屋に入ることができません。

最後に、**「この合鍵(ユーザー)で、この部屋(データベース)のドアを開けることを、許可しますよ」**という、権限付与の作業が必要です。

 

手順

  1. データベースのプロパティを開く

    • 作成したデータベース**test_app_dbを右クリックし、「Properties…」**を選択します。

  2. セキュリティ設定タブへ

    • 「Properties」ウィンドウで、**「Security」**タブに切り替えます。

  3. 権限を追加する

    • 「Privileges」のセクションにある**「+」**ボタンをクリックします。

    • Grantee: ドロップダウンから、先ほど作成した**test_app_user**を選択します。

    • Privileges: このユーザーに与える権限を選びます。アプリケーションから使うユーザーには、通常、すべての権限が必要です。**「ALL」**のチェックボックスにチェックを入れます。

    • GrantorpostgresのままでOKです。

  4. 設定を保存

    • 「Save」ボタンをクリックします。

これで、test_app_userは、test_app_dbに対して、データの読み書きや、テーブルの作成など、すべての操作を行う権限を得ました。

 

設定5:新しいユーザーで、接続できるか確認しよう

設定5:新しいユーザーで、接続できるか確認しよう

 

すべての設定が、正しく行われたかを確認しましょう。

先ほど作った、専用のユーザーとデータベースで、pgAdminから再接続してみます。

手順

  1. 新しいサーバー接続を作成

    • pgAdminで「Servers」を右クリック → 「Register」 → 「Server…」と進みます。

  2. 新しい接続情報を入力

    • 「General」タブ

      • Namelocalhost (test_app_user)など、分かりやすい名前をつけます。

    • 「Connection」タブ

      • Host name/addresslocalhost

      • Maintenance databasetest_app_db(今度は、専用DBを指定)

      • Usernametest_app_user(専用ユーザーを指定)

      • Password: 先ほど設定した、test_app_userのパスワードを入力します。

  3. 接続!

    • 「Save」ボタンをクリックします。

    • 新しいサーバー接続が追加され、エラーなく接続できれば、すべての初期設定は完璧に完了です!

 

この新しい接続先で、テーブルを作成したり、データを操作したりすることで、あなたはtest_app_userとして、安全にデータベースを管理していくことができます。

 

まとめ

 

PostgreSQLをインストールした後に、まずやるべきことは、闇雲にデータを触り始めることではありません。

アプリケーション開発のための、安全で、整理された「土台」を、最初にしっかりと築くことです。

  1. pgAdminでサーバーに接続する

  2. アプリケーション専用の「データベース」を作る

  3. アプリケーション専用の「ログインユーザー」を作る

  4. ユーザーに、データベースへの「権限」を与える

  5. 新しいユーザーで、接続できることを確認する

 

この5つのステップは、プロの現場でも、新しいシステムを構築する際に、必ず行われる、基本中の基本の作法です。

 

一見、少し面倒に感じるかもしれませんが、この「適切な権限管理」の習慣を、学習の初期段階で身につけておくことは、将来、あなたが安全で、堅牢なシステムを構築するための、非常に重要な礎となります。

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